10万円の宝石を10個買うなら、
私は50万円の宝石を2個、もしくは100万円の宝石が1個あればいい、そう思っている。
同じく洋服を購入するときも、
ファストファッションのお店で安いものをたくさん買うより、悩んで悩んで、すごく気に入った10万円のスカートやワンピースが1着あれば、気に入って10年着ていられる自信があるし、実際のところ20代の頃から未だに着ている洋服が、数着ある。
「まるでアートピースを羽織っているようだな」と感じさせるドリスの作品は、着ているととてもハートが開く。高揚した気持ちでいられるし、もちろん毎シーズンチェックする。素材によっては繊細な生地のものもあるけれど、何より時代や流行という概念から完全にはずれた、唯一無二の不動のデザイン。縫製も安定しているし、若い頃着ていたものを今着られるというのは体型を確認する意味もあるから、一石二鳥にも三鳥にもなると思っている。
（とはいえ高ければ必ずいいというつもりは毛頭ないし、ある程度「消耗」の位置付けのアイテムがあることは間違いない。）
「安物買いの銭失い」という言葉があるけれど、本当にそうだと思う。
「安いから」「高いから」という理由で安易にものを買わない、そして究極的には買い物をするときには、「必要か、必要じゃないか」その視点を必ず持つ。
実は私の不注意で破ってしまった大切なスカートが2枚あって、過去それぞれお直しに出して、未だにそのシーズンになると大切に着ている。本当に大切にしているものって、直してまで着たい、着続けたいと思えるから。
SDGsだのスーパーのゴミ袋有料だのいってる前に、まずは一人一人の買い物の仕方を改めること。大切に思える洋服であれば寿命をまっとうするまで大切に着続けるから、無駄なゴミだって出ないじゃないか。
だから安易に断捨離すればいいっていうものじゃなくて、まずは自分の心と向き合い、問いかけること。
誰かが着ている美しいものを見て触れれば、それを感受した人の心は満ち、キチンと整えられた清潔な衣類を身につけている人をみれば、気分がいいものだ。だからファッションは自己表現であり、着ている本人に催す効果だけではなく、周囲に与える影響も大きいっていうこと。
自分が満ちたり輝き自信をもち、周囲にも「与える」ものがあるのならば、そんなに素敵なことってない。
だからみんなもっと、必要なファッションへ投資し、ファッションを楽しもう。
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