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執筆者の写真mizuki

旧朝香宮亭にて、細部に渡った美の世界に浸る

先月のことになりますが、目黒の東京都庭園美術館で行われていた年に1度しかない朝香宮邸(現・東京都庭園美術館)を展示する、「東京モダン生活 東京都コレクションにみる1930年代」を観賞してきました。


展示では、1933年に竣工した朝香宮邸(現・東京都庭園美術館本館)の建物の歴史や室内のディティールなどの魅力が紹介され、毎年テーマを決めて内容を変えた展示も行われています。



私は幼い頃から歴史のある建築物や寺社仏閣がとても好きで、幼少期の趣味は寺社仏閣巡り、そして建築の意匠をみてまわるのもとても好きで、旅先等機会をつくってはクラシックホテルや美術館等を観賞してきました。規格化されきる前の頃の、職人さんの手仕事の意匠が感じられる頃の建築物は、一つ一つがまるで作品のようで、見ているだけでそのぬくもりや手仕事の時間や経過を思って、うっとりとしてしまいます。

そう、「美しい」と感じるものと触れ合う時間は、私にとって良質なお水を飲むかのような、生きていく上で欠かせない時間。


朝香宮ご夫妻はフランスに住まわれていたこともあるそうで本場のアール・デコを体感され感銘を受け、自邸建築の際こだわりにこだわり抜いて建物をつくられたそう。


床材、タイルやガラスの使い方、彫刻をはじめとしたとても細かなところにまで渡るディテール。ご婦人の寝室に配された換気口と思しき部位まで一糸乱れずとても美しく、うっとり・・・。


「一生もの」とはいうけれど、ものによっては「一生」どころか二世三世と代々大切に使い続けることができるもの。古くはあったはずの、日本の「もったいない」「ものを大切に」という精神の息吹も感じられる、後世に渡って大切にできる、丁寧につくられたものって、そういう良さがある。



背筋のすっと伸びるような、美意識の濃縮された時間をありがとうございました。

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